フィアット124 スパイダー|こだわりのないブログ

フィアット124 スパイダー

2021年11月09日

車が好きで独身の頃は、スポーツカーを2台の乗り継いだ。

初めてのスポーツカーは、アメリカ滞在中に所有した「フィアット124 スポーツスパイダー」(イタリア)だった。

フィアット124 スポーツ スパイダー

この車は、1974年製造で購入時は既に12年落ちだったが珍しい黒色でメッキバンパーが「格好いい」という理由で購入。

この黒色は、再塗装したもので元の色は薄い黄色だったようだ。

フィアット124は、セダンやクーペ、オープンなど多くのバリーエーションがあった。

所有したのは、オープンタイプだ。

デザインはピニンファリーナなので、とてもスタイリッシュ。

エンジンルーム

* ボディサイズ:全長4,000mm×全幅1,615mm×全高1,250mm
* ホイールベース:2,280mm
* 車両重量:925kg
* 駆動方式:FR
* エンジン:DOHC1,756cc(118馬力)ウエイバーキャブレター1基
* トランスミッション:5速MT
* 足回り:4輪ディスク・フロント:ダブルウィッシュボーン+コイル式(スタビライザー付)/リア:3リンク+コイル式

スパイダーはオープンなので、最高の開放感がある。

インパネはウオールナットでちょっと大きめのウッドステアリング。

その気にさせるインテリアだ。

インパネ周り

この車は、現代のようにコンピューター管理されていないので、一連の儀式を経てエンジンをスタートする。

1. チョークを引く
2. イグニッションを ONの位置にしてフューエルポンプの10秒程度作動
3. クラッチを踏み込む
4. 2~3回クラッキングさせてアクセルを踏む
5. エンジンスタートしたらチョークにあるダイアルを回してアイドリングを2,000RPMあたりに設定
6. 水温が上がってきたら、ダイアルを回してアイドリングが800RPMで安定させる

これで、出発の準備が完了する。

しかし、1回でエンジンが始動しないと、再度同じ手順で始動させるが、たいていの場合なかなか始動しなくなるので時間がかかる。

1800㏄のエンジン音は、排気量にしては低音が響くいい音になっている。

クラッチペダルを踏んで、ギアを1速に入れ、アクセルを軽く踏んで2,500RPMくらいでクラッチを合わせる。

DOHCエンジンではあるが、トルク感はある。

ステアリングは、イギリス車のように垂直ではなくイタリア車によくあるように少し寝ていて、操作感はあまりクイックではなく、大きく切る感じだ。

フロントビュー

それでも、ダイレクト感はあり、峠のワインディングロードは楽しい。

リアビュー

ブレーキは、しっかりと踏み込んで車を止めるような感じで、ブレーキペダルを踏み込む力に比例してブレーキが効いて車が止まる。

ステアリングもブレーキも現代のようにアシストする機能はないので、ある程度の力は必要だ。

そして、イタリア車特有の電気系統のトラブルのつきもので、ある程度の修理知識も必要だ。

よくあるのが、ラジエター電気ファンのフューズ切れだ。

このフューズが切れて赤信号などで止まるとみるみるうちに水温計上がりだす。

走りだせば水温は下がるので走っているのが一番簡単な対処法だ。

このフューズは、特殊な形状をしているので、ディーラーか専門店でしか売っていない。

常に予備を用意していたが、結局、汎用のヒューズに変更した。

オープンカーの屋根を開けるか閉めるか天気に左右される。

しかし、雨の日以外は屋根を開けていた。

小雨程度である程度の速度で走るなら濡れることもないので、屋根を開けていた。

また、冬もヒーターが効くので頭寒足熱で気持ちよく走れる。

現代の車に比べて面倒くさいが、乗って・いじって・眺めて楽しい車で、素晴らしい趣味の車である。