まるで外国にいるような景色が見られるところ神秘の湖「野反湖」。
群馬県と長野県の県境のあたりにある。
野反湖は、標高1,500mにあり、周囲が12km、湖の周りは標高2,000m級の上信越高原国立公園の山々に囲まれている。
富士見峠にある「野反峠休憩所」から見える形式は、外国のような景色である。
よく見ると湖の一番奥にコンクリートの壁のようなものが見える。
この湖、実は「野反ダム」でせき止められているダム湖である。
このダムは「東京電力」が下流発電所への補給を図るために利用するために1956年に「投石工法」という非常に珍しい工法で建設した高さ44mのコンクリート表面遮水壁型ロックフィルダムである。
ダムが建設される前は、湿原で湖があり大正時代から発電に使用されていたそうだ。
春から夏にかけて山の花々が咲き、7月になると湖の周りに群生している「ニッコウキスゲ」の黄色いお花畑が出現する。
野反湖の「ニッコウキスゲ」はあまりの美しさから「ノゾリキスゲ」とも呼ばれている。
「ニッコウキスゲ」はキスゲ亜科の多年草で、本州の中部以北の高原に自生し、霧降高原(栃木県日光)、尾瀬(群馬県など)、霧ヶ峰(長野県)などが有名。
花の色が黄色、葉がカサスゲ(笠萓)似ているため、群落が有名な日光の地名を取り「ニッコウキスゲ」と呼ばれた始めたようだ。
朝方にラッパ型の黄色い花を咲かせ夕方にはしぼんでしまう一日花である。
群生しているニッコウキスゲは野反湖周辺にいくつかあるが、今回は「野反峠休憩所」下の斜面を歩いた。
山の道なので、トレッキングシューズで履いた方が歩きやすいが、地面が乾いていればスニーカーでも歩ける。
景色を楽しみながらゆっくりと下って湖面まで下りて、帰りは同じ道を登って往復で40分ほどであるが、同じ道でも登りと下りでは違った景色が楽しめる。
野反湖には上級者から初級者まで山歩きを楽しめるコースがある。
春から夏にかけて花や景色を楽しみながらのんびりハイキングはいかがだろう。