パグ
「パグ」3匹と通算で15年間暮らしてきた。
「パグ」とは、鼻ぺちゃ顔や深いシワ、陽気で明るい性格で、しぐさがかわいいというか、見ているとコミカルで笑わせてくれる小型犬である。
文では表現できないほど、一緒にいて飽きないワンコだ。
「パグ」をもっと知りたい方は、男子高校生とパグの生活を描いたまんが「小春びより」を読んでほしい。
初代「りん」
ショッピングモールのペットショップでワンコたちを見ていたら、黒い鼻ぺちゃの子犬がいた。ショーケースの中のワンコは人が見に来ると愛想をふりまいて可愛らしさをアピールするのだが、この子犬は寝たまま目だけこっちを見ていた。
買い物から帰宅したが、その子犬が気になる。
なにか言いたそうな目つき・・・閉店間際のペットショップへ行った。
次の日、小さなパグが我が家の一員になり、ここからパグ中毒が始まった。
「りん」は、生後3か月だったが、すぐに慣れて、パグの愛らしさを発揮して家がパグ中心になった。
走るのが大好きでドッグランでは、すごいスピードで走りまわっていた。
ひとりでお留守番することもあるのだが、家に帰ると必ず玄関に座っていた。
「りん」は、とても忠実な犬だった。
夏に川遊びに行ったときは、子供たちが川の中で遊んでいると「わんわん」吠えたてていた。
たぶん、「あぶないよ」と言いたかったのかもしれない。
雪遊びも大好きで、子供のそりの先頭になって走る。
元気いっぱいの「りん」だったが、3歳の若さでがんのため、天に召された。
2代目「テンテン」
「りん」が亡くなって、パグが忘れられず、葉山のパグ専門ブリーダーに黒色のパグの予約を入れた。
ところが、ある方から飼えなくなったパグを引き取ってほしいとの話がきた。
そのパグはフォーンのパグで名前を「テンテン」という。
「2匹でもいいかな」と思い引き取ることにした。
「テンテン」が来て、慣れるまで時間はかからず、一晩で家族の一員となった。
「テンテン」は、いつもテンションが高く喜び方も尋常でない。
あまり喜び過ぎて、ひっくり返ってしまったこともある。
もしかして、「パグ脳症」かもと思い、お医者さんに診てもらったが、特に問題なく、感情が高ぶったためのようだ。
しばらくして、黒パグの「こむぎ」が生まれて、家に来た。
3代目「こむぎ」
「こむぎ」は、とてもかわいい顔つきで、むちむちしたパグらしい体型。
性格はのんびりとして温厚で「テンテン」とは正反対のよう。
「テンテン」は、「こむぎ」と遊びたいようで、ちょっかいを出すが「こむぎ」は嫌なようで相手にしないが時々怒って吠えていた。
「テンテン」が10歳を過ぎたころ、突然に足から出血した。
お医者さんに診てもらったところ、「肥満細胞腫」との診断。
体調は悪くないのだろうか、いつも元気に遊んでいた。
しかし、病には勝てず、桜の季節に天に召された。
「こむぎ」は、動かなくなった「テンテン」の横に座っていた。
「こむぎ」は、長生きしてほしいとの願いから、毎月1回は病院に通って体調管理をしていた。
11歳になったころまでは元気に散歩していたが、しだいに後ろ足を引きずるようになり、トイレもできなくなりおむつをするようになった。
12歳になったころには後ろ足が動かなくなったが、前足は元気に動くので後ろ足を持ってあげて前足で芝生の上で歩いていた。
秋が深まり、夜寝なくなったり、くるくる円を描くように前足で歩くようになった。
目もゆらゆらしていた。
お医者さんから、認知症の状態と説明を受けた。
それだけ長生きをしたということなのだろう。
桜が満開の4月、「こむぎ」は、12歳8か月で天に召された。
パグたちへ
3匹のパグたちはそれぞれ性格は違うが個性があってよい家族だった。
生活に潤いを与えてくれてありがとう。