2020.2.14
2020.3.6
パンは日持ちしないので、その日に売れないと商品価値が下がります。
その日の天気、季節、曜日、社会情勢など複雑な条件でパンが売れたり売れなかったり。
パソコンレジで集計されるデータでトレンドの把握し、来客数を推測して仕込みの量を調整していますが、なかなか考えたようにはいきません。
パソコンレジで蓄積したデータベースを利用して、来客数の予測ができないかネットで検索してみました。
【AD】ここ数年、人工知能が花盛りで、深層学習により人間に劣らない判断をするシステムが開発されています。
有名なところでは、人間のプロ囲碁棋士に初めて勝ったAlphaGoやここ数年で自然な言葉に訳せるようになったGoogle翻訳などあります。
ネットで検索したところ、飲食店の来客数を予測するシステムも人工知能を採用してシステム開発され、販売されていると東京新聞で報道されていました。
紹介されているシステムの概要は、人工知能で気温や降水量などの気象データ、自社サイトへのアクセス数、過去の売り上げ実績などを学習させ、翌日の来客数と注文数を予測するものです。
来客数の精度は、予測と結果の誤差が1割以内で、導入効果としては、食品ロスが70%削減できたそうです。
このように人工知能は、目覚ましく発展していますが、導入するにあたって気になるところはその費用でしょう。
このシステムの費用は、導入時初期費用が300,000円、月額使用料が19,800円ということです。
Accessで来客数を予測できないか考えてみました。
レジのデータベースと気象庁の気象データを組み合わせて客足の傾向を表すようなシステムはできます。
ただし、グラフや表から過去に何人くらい来店しているか傾向は掴めます。
その傾向から人が経験などを踏まえて来客数を推測します。
問題は、なかなかその推測が当たらないことです。
この問題を解決するために、人より確かで手軽に来客数を予測するシステムがないがググってみました。
2019年6月、ソニーが予測分析ソフト「Prediction One」を無償でリリースしました。
ソニーのホームページによると、「専門家でなくても簡単に操作でき、データを用意すれば、数クリックで高度な予測分析を自動的に実行できるソフト」と説明されています。
仕組は、データを読み込ませて、自動的に学習して予測モデルを構築するものです。
学習させるためのデータはユーザーが用意しなければならず、精度をよくするためには多くのデータを必要とします。
早速、インストールして、チュートリアルの「来客数予測による仕入れ量の決定」というサンプルを試してみました。
ソニーの説明通り、クリックして選んでいくだけなので操作は簡単です。
あっという間に学習が終わり、予測モデルが完成して、「予測精度レベル」が表示されました。
続いて、予測用のデータファイルを読み込ませたとほぼ同時に予測結果が表示されました。
説明書では、最低100程度のデータ数が必要とありましたが、このサンプルの学習に使うデータを見ると200程度でした。
データ数によるのかもしれませんが、予測するのに時間がかかるかと思っていたので、こんなに早く結果が出たのは驚きです。
一通り経験したところで、実際に当店の来客数を予測するためのデータ収集から始めます。
天気と気温による当店の来客数を予測しようと思います。
使用するデータ
気象庁のホームページのデータとパソコンレジに蓄積されたデータを利用します。
気象データの取得
天気と気温は、気象庁のホームページからデータをCSV形式のデータでダウンロードできます。
データの取得方法は、次のとおりです。
データに必要な条件となる地点、項目、期間を設定します。
ダウンロードすると、CSVファイルにデータが取得できます。