1980年代から愛用してきたアンプ「YAMAHA A-5」がついに故障してしまった。
電源を入れて10分ほどすると、右側のスピーカーから雷のような雑音が出るようになった。
アンプ内部に溜まったほこりなどの影響で雑音が出ることがあるようなので、掃除したが症状は治まらなかった。
コンデンサーの故障だろうか・・・
基盤の上には大小さまざまな形状のコンデンサーが並んでいる。
故障を探すのは大変な作業になりそうだ。
2台目の自作真空管アンプに電源を入れた。
これも音がならずどこかの部品が故障しているようだ。
そんな時、ネットで格安の「デジタルアンプ」を見つけた。
「YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キット リターンズ」という自作用キット。
部品と基盤が用意されているので、はんだ付けができれば、自分で作れる。
ネット上の評判では、音も悪くなさそうだ。
YDA138は、電源電圧 12V 単一動作の高効率ディジタルオーディオパワーアンプ IC で、最大出力 10W(RL=8Ω)×2chである。
小型スピーカーで自宅で聞くにはこれで十分な出力。
デジタルアンプは、アナログ信号をデジタル信号に変換し、増幅してアナログに変換しなおしてスピーカーに送る。
音源に近い音で音楽を聞けるというもの。
期待して、ネットで注文した。
数日で封筒で到着。
見た目の感想は、手のひらサイズで小さい。
基盤の中央にある黒色の四角いものが心臓部のIC。
早速、基盤に部品のはんだ付け作業。
説明書は、紙1枚で細かいことは書いていない。
基板上には部品の略称が小さく印刷されているのでよく見ればどこに何をはんだ付けするがわかりそうだ。
間違えのないように念のためネットで調べながら、組み立てる。
基盤が小さいので、部品の密度が高い。
はんだごての先が太くてはんだがうまく乗らない。
先を鉛筆のようにサンダーで細く削る。
これで作業効率が上がった。
1時間くらいで組み立て完了。
電源は、12Vで2A以上必要とのことだが、たまたま家にあった12V1.5Aの電源で試運転した。
「のろし」が上がらないことを祈りながら、電源投入。
LEDが点灯し、何も起きない。
間違えなく組み立てられたようだ。
レコードプレーヤーとスピーカーをつないで音を聞いた。
スピーカーは、JBL CONTROL 1X という年代物の小型スピーカーでマイルス・デイヴィスを聞いてみた。
低音・高音ともよく聞こえてクリアに聞こえる。
音を大きくしてみると臨場感があって期待以上の音質だ。
これで2,000円とは信じがたい。
パーツむき出しではかわいそうなので・・・
透明のアクリル板とネジを使ってスケルトンの筐体を作った。
故障中のアンプの上に置くとその大きさの違いがよくわかる。
アナログとデジタルの違いだ。
デジタルは発熱が少ないと言われているが、確かに3時間たっても熱くない。
テクノロジーの進化に改めて感心した。
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